
雨の日も来たくなる、“仕組み”をつくる
— ゴルフ場のキャンセル率を抑える心理的インセンティブ設計 —
背景
ゴルフ場の運営において、予約のキャンセル率、特に雨天時の直前キャンセルは大きな課題となっています。多くのゴルフ場ではプレイ予約が数ヶ月前から入るものの、天候の影響で当日になってキャンセルされるケースが後を絶ちません。
とくに困るのは、
- 当日枠が空いてしまっても新規で埋められない
- 人員や備品の配置が無駄になる
- 利用率が低下することで売上に直結する
提案内容
私たちはこの課題に対して、“割引”という単純な対策ではなく、「雨でも来たくなる心理状態をつくる」ことに重きを置いた施策を提案しました。
仕組みの概要
- 「雨の日=お得になるかも」と感じさせる新制度
- “当日キャンセル率”が一定ラインを超えた日だけ、プレイ料金が半額に
- 「雨の日認定」の有無は当日の状況次第で決定
すなわち、
「今日は来場しておいた方が得かもしれない」
「自分がキャンセルすると割引が実施されないかも」
という“迷い”や“期待”が生まれることで、安易なキャンセルを防ぐ心理的ハードルが設けられます。
効果のポイント
- 割引を事前に約束しないため、実質的な値崩れを防げる
- 実際には認定されない日も多く、値寄せのコストを抑制
- 「来た人が得をする」体験は、再来場意欲やロイヤルティの向上にも繋がる
- 天候に関係なく、「仕組みのあるゴルフ場」としてブランディング効果も
まとめ
これは単なる割引施策ではなく、「雨だから行かない」から「雨でも行ってみようかな」に変える心理設計です。
キャンセル“を”防ぐのではなく、キャンセル“したくなくなる”仕組みを設計する――
それが、ゴルフ場運営におけるこれからのリスク対策です。
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